誰も寝てはならない


8月31日 午後
目が覚めないので、ゲロ濃いコーヒーとカロリーメイトを一気飲みした。
おなかが痛くなった。
ので、訪看さんに浣腸をしてもらったら、大量の便が出た。


夕方から、水を入れたら吐き気がした。
20cc入れても吐き気がするので、
経管チューブを開口してゴミ箱に下げていた。


夜になると、水を見るのも嫌になって、
夜勤の2人に交代で背中をさすってもらったが、ダメだった。
朝になっても・・・。


「水を飲まなくても、普段が健康で備蓄があるから、2〜3日は脱水にならない」
というゆっきーからの診断だった。
病歴24年のALS患者に向かって、「健康だから大丈夫」とは無礼ではないか。
確かに、私よりゆっきーは数十倍不健康であるが、
言われたくない。


病院に着いてすぐ点滴。
ちょっと待てよ。
診療所のドクターは「検査しないと治療できない」と言ったぞ。
検査してないよ。


その後、車いすでレントゲン CTスキャン
全く異常なし。
吐き気止めを打ったので、吐き気も止まっていた。
それなのに、入院するのだって。
ポンの面倒は誰が見るんだ!


私は吐き気が嫌いです。
飲んでも、吐く前に寝る人なんで、吐いたこともない。
今回の最後の200カロリーは下痢済みでおなかには何もないのに、
吐き気が断続的に来るのが納得できない。


そんな時にも、頭の中には音楽が巡っていた。
事前指示書を作っていなかったので、直太朗の『生きているのがつらいなら』が堂々巡り。
ゆっきーとは連絡を取っていたので、
最悪、救急車を呼ぶことになっていたが、ポンの指示書が作ってなかった。
今月はとりあえず指示書を作ろう。
ポンと私と法人と。


朝になって、音楽が『誰も寝てはならない』に変わった時に、勝った と思った。
呼吸器使用者は台風に気をつけなければならない。
そんな初歩的な知識も忘れるほど、忙しかったのだけれど。
選挙速報の結果を最後まで見た挙句に、六さんが落選したことはダメ押しだった。


SMAPは健康だから楽しいと、実感した一晩であります。


ちなみに、個室の差額のベッドは約2万円。
川口の見舞金をもとに、入院貯金を始めた。
こんな時に生活保護なら、どんなに高い部屋でも負担はない。