ミラノ日記

ミラノ日記
(振返ればMがいた)
2004年11月12日
13時20分離陸するはずの便でした。が、ここで事件は起きてしまったのです。チェッ
クインを済ませ、ロビーでまったりしていると約束の時間を過ぎても職員が迎えに来ない
のです。呼吸器使用者ならご存知と思いますが、私達にとって最終関門はボディチェック
のゲートであり、機長ではありません。なぜならば、航空会社は十分な議論を尽くして条
件を提示した後に搭乗許可を出すのです。その議論を受けて私達はギリギリの線まで譲歩
し、長い時間をかけて準備します。その裏には人工呼吸器の代理店、医療関係者、航空会
社の障害者窓口の苦労があります。今回は患者会関係の会議だったので、日本の事務局の
事務量も異常に増えていました。機長の言い分は、規格通りの立派なもの(それ私でも知
ってる系?)でしたが、組織の一員として、あの場面で主張すべきではなかった。航空会
社として使用許可を出したのだから、反意は前段階で示すべきなのです。
障害者担当室の室長も、ミラノまで同行の予定で成田に来ていました。長い間、時間をか
けて私を含めて、数社の担当者と話しを詰めてきた苦労は報われません。プライオリティ
ーデスクは、衆目の中での醜態に居たたまれなかった事でしょう。
そして私は「そこまで言うなら帰る!」と言う人で、困るのは旅行代理店と航空会社だけ
なのです。
結局、1時間後に機長は妥協して2時間近く遅れて離陸する事になったのだけれど、他の
乗客はどんな印象を持ったのだろうか? 時間の大切さを少しは分ってきた私は、乗り合
わせた人達に申し訳なくて、自分が直ぐにミラノ行きを中止すべきだったと、ミスジャッ
ジを今も後悔しています。こらこら森田っ!妥協すんなら主張するなよ。みんな忙しいの
だから。。介護者2名は他患の介護を休み、学生達は授業を休んでいるのだよ。私は根に
持つ人なので、まだ機長の名前を忘れません。
やっぱ、妥協する人の主張は聞けないな。たしかに木村くんもドラマで言ってたよ。シッ
プの