水色のハンカチ

joec03152009-10-12

東武バスが中禅寺バスターミナルを過ぎて、右手に二荒山神社が見えると中禅寺湖は大らか
に姿を見せてくれ、車内に昭和の名曲「水色のハンカチ」が流れるころ、ミズナラの木立
越しに中禅寺金谷ホテルが見えてきます。
今は大層ゴージャスに建て直されてしまっているけれど、むかしの進駐軍御用達の遺物時
代の建物が好きだな。
シャワーとネコ足のバスタブ、窓辺にはオイルヒーター。自室のように思い出せる。
日本で1番好きなこのホテルは、庶民にも貸切にできるかも知れないような小さなホテル
です。
古い建物を最後に訪ねたのは、娘が年少組の11月でした。
茶ノ木平のロープウエイを降りると吹雪いていて人影もまばら。遭難するかと思って湖畔
に下りれば下界?は晴れていたので、龍頭まで足を延ばして紅葉拾いをしたものです。い
つものように滝を眺めながらコーヒーを飲んでいると、娘が泊まろう!とのたまうので緩
やかな岬を歩いてホテルに戻りました。
龍頭の滝は、湯の湖に集まった天の水が湯滝となって戦場ヶ原を湯川となって
蛇行したのちに中禅寺湖に落ちる時の様子です。
岩を走る川の様が龍の頭のようで龍頭の滝と呼ばれています。
この辺りは奥日光で最も早く紅葉が始まることで知られていて
9月末から滝壺の前はアマチュアカメラマンに占領されているので
なかなかゆっくり滝見はできません。夏でも25℃以下の土地柄なので、
秋が深まると旅をする人は激減します。娘と泊まった夜も客は私たちと
ポリアンナの脚本家だけでした。たった2組の客のためにいつもの人数です。
おまけに私と脚本家は、バーで飲んでいたのでバーテンダーさんも残業でした。
翌朝のダイニングはいつもよりいっそう広くていつもの外国語が飛び交う朝食が
懐かしく思ったほどです。ここ3年は忙しくてお花の季節ももみじの季節も
訪れることもありません。たぶん今年も無理でしょう。
古い建物を知るスタッフもいなくなりました。裏山の別荘もなくなったようです。
昔は昔で、今の建物もなかなかおすすめです。
もみじは終わりましたが、どんぐりがたくさん落ちていますので
ぜひどうぞ!!!!!!!!!!!!