ぽんちゃんのお名前

犬の言語認識は人間の言葉で言えば２０数個だと、いぬのきもちで見た。それなのにぽんちゃんはお名前だけで半分使い切っている。保育園と美容院は橋本さくらちゃん。このふたりのさくらちゃんの呼び方がぽんは震えるほど怖い。とくにトレーナーの斉藤さんのさくらちゃんが怖い。このふたりは叱るときにサクとも呼ぶことをわたしは知っている。獣医さんはいのはらともいのっちとも呼んでいる。これはひめの策略なので、いつか絶対仕返しをしよう。食糞するとうんちくんと呼ばれ、今夜のようにぐずるとぐずりんと言われ、すぐ怒るのでおこりんぼと言われている。味沢はわんちゃんとかお犬と呼んでいる。安城にいたってはいぬおさんと呼ばれている。まったく猫好きのイマジネーションは小さい。ちなみにわたしは平安時代のように犬鬼と思っている。ぽんちゃんは可愛いと一番多く言われたので、離れたところでかわいいものの話をしていると、呼んだでしょ、と出てきます。まあ普通に橋本可愛いぽんちゃんですけど。ぽんちゃん語といえば、ＡＬＳ患者の言語もそんなものです。違うことといえば、犬鬼の言葉を一生懸命わたしが介護者に伝えるので、ぽんは私を通訳だと思っているということです。今日もくだらない１日だったね。

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